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2019-04-13 (Sat)  17:31

ブラックホール

新聞にもwebニュースにもM87星雲の中心にあるブラックホールの撮影に関する記事が目立ちます。以下、毎日新聞web版から引用します


********引用開始**********

ブラックホールの撮影に成功 世界初 一般相対性理論を証明
4/10(水) 22:07配信 毎日新聞

s-m87blackholl.jpg 
M87銀河の中心にある巨大ブラックホールの影
(中央の暗い部分)をとらえた画像=国立天文台
など国際研究チーム提供


世界で初めてブラックホールの影を撮影することに成功したと、日米欧などの国際研究チームが10日、発表した。ブラックホールの存在は約100年前にアインシュタインの一般相対性理論によって予測されたが、強大な重力で光さえも外に出られないため、観測が難しかった。研究チームは高解像度の電波望遠鏡を利用してブラックホールのごく近傍のガスが発する電波を精密に観測し、影絵のようにブラックホールを浮かび上がらせた。
一般相対性理論の正しさを証明するとともに、銀河の中心にあると考えられてきた巨大ブラックホールを直接確認した成果。ブラックホールの影の大きさから質量などを算出し、銀河の起源や進化を解明する重要な手がかりとなる。

チームは2017年4月、おとめ座の方向にあり、地球から約5500万光年離れた楕円(だえん)銀河「M87」の中心にあると考えられていた宇宙最大級のブラックホールを観測。南米チリにある「アルマ」をはじめハワイ、南極など世界6カ所にある8台の電波望遠鏡の観測データを約2年かけて慎重に解析した。

その結果、ブラックホール周辺部のガスがリング状に輝き、中心が影のように暗くなっている画像が得られた。リングの直径は約1000億キロで、そこからM87の中心にあるブラックホールの質量は太陽の約65億倍だと算定できるという。

プロジェクトには約200人の研究者が参加。日本の研究者の代表を務める本間希樹(まれき)・国立天文台教授(銀河天文学)は「誰もその姿を見たことがなかったブラックホールの姿を撮影でき、アインシュタインの一般相対性理論を裏付ける結果となった。過去100年にわたる物理学的、天文学的な問いに対する明確な答えだ」と話した。【斎藤有香】

◇ブラックホール
極めて高密度、大質量で重力が非常に強く、周囲にあるガスなどの物質を引き込む天体。光の速度でも脱出できない。角砂糖の大きさで地球ほどの質量を持った物体はブラックホールになるとされる。重い星が一生の最後に自己の重力によって収縮してできるタイプのほか、銀河中心に巨大ブラックホールがあると考えられているが、巨大ブラックホールの成因はよく分かっていない。

********引用終了**********


記事の主旨に関しては特に感じることもないが、ブラックホール自体の説明には少し違和感を覚えます。赤字で記載した部分です。
説明が全く間違っている訳ではないが、大事な記載が抜けています。「重い星が自己の重力によって収縮していく」という表現だけでは、我々が3次元的に認識してる空間で起きているように錯覚させるからです。星が重力で収縮するのは事実ですが、収縮した星がブラックホールになるのは単に重いからではなく、星の重力が周囲の空間を歪ませ、究極まで増大すると、やがて空間が閉じてしまうからです。その概念が前出の説明には表現されていない。


空間が重力で歪むという概念は一般的には理解し難いものです。以下の模式図は、分かりやすくイメージさせるために工夫した絵図です。

2dkuukannhizumi.jpg 
重力が周囲の空間を歪める様を2次元で表現した場合

上図は空間を2次元の網目として表現している。トランポリンの上に砲丸投げの鉄球を落とした時をイメージすればよいでしょう。トランポリンの表面が空間です。


3dkuukannhizumi.jpg 
重力が周囲の空間を歪める様を3次元で表現した場合

上図は空間を3次元で表現していますが、局所的に見れば2次元の場合と同じです。
どちらも背景に星が描かれています。星から放たれた光になったつもりで書くと、光自身はまっすぐ進んでいるつもりでも、空間の外側から見ると、空間自体が曲がっているので、光も曲がりながら進んだように見えます。これを重力レンズ効果と呼ぶ場合があります。
網目の線に沿って進む光は、地球付近で歪みのために僅かに地球に近づきながらカーブを描いて進むわけです。それを観察できる人は空間の外側にいる人(=神の眼)か、十分離れた距離にいる観察者だけです。地球のそばに宇宙飛行士がいても光は何の影響も受けなかったように見えると思います。光の進路も宇宙飛行士のいる空間も、局所的に見れば均等に歪んでいるので認識できないからです。


重い星が自己の重力によって収縮していく」というのは、2次元の図で云うと、3次元的な表現になってしまうが、空間の凹みがどんどん深くなるということです。これは星の表面重力の増大を意味し、ある限界を超えると、その凹みはキンチャクのようなイメージで空間が閉じてしまいます。光が重力に引っ張られて出られないのではなく、空間が閉じているから出られないのです。「強い重力に引き付けられて光の速度でも脱出できない」という表現はよく耳にします。これは明らかに誤った、誤解を呼ぶ表現です。
光は、粒の性質と波の性質を併せ持っていますが、質量を持たないので、重力に引きつけられる事はありません。しかし、空間が曲がっていれば、曲がったなりに進み、閉じていれば通過することはできないのです。
空間は閉じるという事は、もはや何者も脱出する事は不可能ですが、不思議な事にブラックホールに向かっては物質が落ち込むことは可能です。宇宙空間のガスなどが落ち込む瞬間には電磁波(電波)を放ちます。新聞記事にある画像は、その電磁波を地球各地の電波望遠鏡で同時観察し、画像化したものです。今回の観測では撮影できなかったようですが、ブラックホールには、そこから吹き出すジェット現象を伴う場合も多い。しかし、発生メカニズムなどは解明されてはいないようです。


ここで、新聞記事からはちょっと離れます。
質量を持つものは重力を発生させますが、質量を持つ物質自体が何かを引っ張る力を持っている訳ではありません。リンゴは地球の重力で落下するが、厳密に言うと地球に引っ張られている訳ではない。リンゴは地球が歪ませた空間(凹み)に落ち込んでいるのです。もちろん、リンゴにも質量がありますから、空間を微量に歪ませています。見方を変えればリンゴの作る空間凹みに地球が落ち込んでいるとも言えます。しかし、質量とは物質の「動きにくさ」を表していますから、リンゴと比較すると圧倒的に重い地球よりリンゴのほうが動きやすいので、地球に向かって落ちるように見えるわけです。繰り返しますが、質量を持つ物体が根源的に物を引きつける力を持っている訳ではないということ。空間自体の歪み(凹み)が互いに引き合う力を発生させているということです。


新聞記事ではアインシュタインの相対性理論が実証されたという表現が何回も使われています。これでは、アインシュタインがブラックホールを予言したと誤解する人が出てきそうです。その存在をアインが提唱した理論方程式から推定したのは、カール・シュワルツシルトであるのは周知です。アインもシュワルツシルトの数学的な特殊解を否定はしなかったが、実際には存在しないと考えていた。
アインが唱えた相対性理論とは重力の根源は空間の歪みによって発生するという理論が主旨であり、ブラックホールの存在は理論から導かれた特殊な状況に過ぎない。誤っているわけではないが、ブラックホール≒相対性理論のようなニュアンスで表現するのは、本来のアインの理論をスポイルしているような気がします。また、相対性理論の正しさは、他の事象から既に証明されているものであって、今回の成果がなし得た訳ではありません。

4dkuukannhizumi.jpg 
地球が作る空間の凹みに落ち込もうとする月

月がリンゴのように地球に落ちてこないのは、引きつけ合う力と月の公転による離れようとする力が釣り合っているからでしょうか。でも公転周期は徐々に落ちており、やがて月も地球に落ちてくることでしょう。





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