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東国の古代史

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2010-08-25 (Wed)  20:11

二酸化炭素に負けない!(1/2)

私は近未来における人類滅亡論者です。従って、身近な人に 「おまえは、本当に悲観論者だな」 とよく云われる。しかし、本音を言うと、人類が滅びればいいと思ってる訳ではない。自分の子孫がどこまで続くかは分からんが、彼らの不幸を願うものはいない。いや、子孫が絶えたとしても、人類が少しでも生き延びてくれればいいと思っている。人類滅亡論者という“嫌味”は、云わば愛しい子孫に対する警告のつもりなのだが・・・
ところで、某ブロガーさん記事で、今、世の中で問題になってる二酸化炭素による地球温暖化の話がたまたま出てきた。感想を含めて自分の思いを書いてみる。
 
まず、二酸化炭素の増加は本当に問題なのかという点。これを明確にしておかないと、本来、意味はないのだが・・・今では誰でも知ってるが、二酸化炭素はその温室効果で地球を暖める。北極の氷は浮いているので、極端な影響はないが、南極大陸の氷が溶ければ、海水位は確実に上昇する。また温度上昇で、地球規模で気候変動が始まるだろう。事象の変化にはかならずメリットとデメリットを伴う。しかし、総じるならば、今より、良くなる可能性は少ないと思う。
一方、地球はこのガスの濃度とは無関係に地殻表層の温度上昇と低下を繰りかえしている。今の時代は、何度目か忘れたが、新生代の氷期と氷期の間の間氷期です。この間氷期のなかでも、実際には、数百年周期で高温期と低温期を繰り返している。これは、主に地殻の下のマントル層の活動に周期性があるためだと思う。また、太陽の活動にも影響を受けている。両者の影響の総和が、地球の表面気候変動を生み出している。従って、単調な周期性とはいえないだろう。
中には、これから低温期に向かうのだから、二酸化炭素が増えても影響はないという人もいる。しかしその予測は難しい。この長期変化は、元々、地球が持つ特性だったとしても、二酸化炭素による温度上昇は、地球の表層温度の本来基底値を確実に押し上げる事になる。
熱過ぎる風呂は水で薄めれば丁度良いでは済まないかも知れない。しかし、どう、悪影響があるのかと聞かれると困る。問題はいろいろと考えられるが、明確に指摘できない。それは温暖化による変化への人類や植生の適応が読みきれないからだ。残念だが「触らぬ神に祟りなし」の論法にならざるをえない。
カオス理論によって支配されてるこの地球は、バタフライ効果と呼ばれる現象が現実に起きうる事が分かっている。南米で蝶が羽ばたけば、北米テキサスでトルネードが起きうるということ。気候変動を予測するには、現代のノイマン型コンピューターでは、並列に何十台つなげようが、追いつく計算量ではない。
しかし、最近、過去の地球の歴史を調べていくうちに、非常に懸念されることが明らかになっています。地球は過去数回の大量絶滅を経験しています。特に、2億5千年前の絶滅は地球上の95%の動植物が絶滅したことがわかってきた。この絶滅の原因は最近解明されてきたのだが、どうやら二酸化炭素濃度の急激な増大が原因だったようです。
きっかけはシベリア地方の巨大火山噴火に始まります。この噴火にも原因があるのですが、その規模は現在の火山とは比較にならないほど大きな噴火でした。流れ出した溶岩の量は40兆トンとも推定されている。火山は大量の二酸化炭素を放出します。このガスが一気に地球を温暖化させました。そして、この温度上昇は次の悪魔を目覚めさせるのです。

最近、日本列島の周りの深海底にメタンハイドレートが大量に眠っていることが分かってきました。メタンと水が特殊な結合している物質です。これは、日本近海だけでなく世界中に存在します。低温状態では安定してるのですが、温度が上昇するとメタンガスを発生します。メタンガスの温室効果は二酸化炭素の20倍もあります。
先の、火山による二酸化炭素の温室効果が気温を押し上げ、更に海底のメタンハイドレートを溶かしていくという悪循環が始まったのです。急激な温度上昇で激しい気候変動が発生し、生物は水や食料を得ることが出来ずに次々に絶滅していったらしい。
現代の二酸化炭素による温度上昇は、シベリアの火山噴火による其れよりも、穏やかかも知れない。しかし、初期原因が異なっても、時差があるだけで悪循環のスイッチが入る可能性は同じです。我々も同じ運命をたどるかもしれない。未来の気候変動を計算するスーパーコンピューターのパラメーターにメタンハイドレートの崩壊による因子を至急入れて予測する必要があると思います。

では、見方を変えて、二酸化炭素を現状から、増やさない、または、減らすには、どうしたら良いのか考えます。誰でも思いつくのは、新たな二酸化炭素を出さなければいいという事。単純明快です。
でも現実に、今の状況で化石燃料(石油)の使用を一気になくすのは不可能。バイオ燃料をいきなり推進すれば、食料危機が発生する、原子力に頼れば放射性燃料の高騰を招いて混乱する。比較的、問題を起こさない方法は、地熱利用や太陽光の利用かも知れない。でもこの分野は驚くほど技術が遅れている。インフラを構築するには時間が掛かりそうだ。それ以前に、エネルギーの切り替えコストに耐えられない企業は皆消えてしまう。また大きな問題だが、先進国と発展途上国の事情の違いもある。いずれにしても、化石燃料の使用は、徐々に、削減するしか手はなさそうです。
 
 
次稿に続く





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